前回の病院で失神して一瞬意識を手放したゆまち。
その後はなんとか戻ってきてくれて、当の本猫は、と言うとそんなことがまるでなかったかのように日常へ戻ってきました。
しかし相変わらず食欲は低迷。
毎日なんとか70gのウェットフードを半分、とか、35gのペースト状のフードを1日に何度かに分けてやっと食べ切るような日々でした。
ちなみに、なんだかんだちゅ〜る(黒毛和牛)は毎日1本食べ切ってくれていたのが唯一の救いでした。
そして筆者にえずきのトラウマが染み付いてしまった病院から3日後、新しい症状が出始めたのです。
ケコッ、ケコッ…ッ、ケホッ!
初めはまたえずいたのかと思い胸がヒュッとしました。しかし今までのえずきとは様子が違い、小さくケコケコ(ケホケホ)しているような感じでした。
もしかしてえずいてるんじゃあなくてこれって、咳…?
そう、まるで咳をしているようで、軽くケホケホすること数回で止まります。
えずいてる時ほどは苦しくなさそうですが、咳なら咳でまた心配です。
そしてトラウマが生まれた診察から4日目の夜、夢真の呼吸はまたとても苦しそうになっていました。
5日目にはまた病院で胸水の抜去をしてもらいました。
この日は左から100cc,右から135cc。そして体重は5.68kg。
5日前の診察時の体重は5.82kgだったのでわずか5日でまた体重は減っています。
咳についても動画を撮っていたので、それを見せて相談しました。
うん、これは咳ですね。
やはり少しずつですが、症状が進行しているのだと思います。
咳について考えられることは、腫瘍が気管支の方へ広がり、それが原因で咳き込んでる場合もあります。
もしそうだとしても出来る治療は今と変わらないので、注意して様子を見てください。
そしてこの日は先生から提案も出てきました。
もしかすると以前にも同じ話をしたかもしれませんけど、胸水の溜まるペースが5日間なのでこのままでも様子見でいいかもしれませんが、この溜まるペースが3日に一回、2日に一回となると胸腔チューブを付けることを考えた方がいいかもしれません。
以前にもお話ししましたが、胸水を抜く際には動いてしまうと心臓や肺を傷つけてしまう恐れがあります。夢真ちゃんの場合は暴れるタイプの子なので、胸水を抜く際には毎回鎮静をかけて大人しくしてもらっています。
鎮静が効かない時もあったと思うのですが、その時には麻酔をかけて大人しくしてもらっています。
鎮静にしろ、麻酔にしろ、どちらも夢真ちゃんの体には大きな負担になります。
そして病院へ来るのも緊張などで大きなストレスになっているはずです。
飼い主さんもそんなに頻繁に病院へ来るのは大変でしょうが、胸腔チューブを付けると自宅で、飼い主さん自身で毎日胸水が抜けるようになるのでそういったストレスや負担は間違いなく減ります。
胸水が自宅で抜けるようになれば、病院へ来るのは長い子だとチューブの交換で3ヶ月に1回とかのペースになります。
夢真ちゃんの場合はチューブの他に抗がん剤の投与があるので最低でも3週間に1回のペースですね。
ですので、これ以上胸水の溜まるペースが早くなる場合は胸腔チューブについて考えてもらってもいいかもしれません。
ただ、強制ではないですし、飼い主さんによっては毎日胸水を抜きに来ていた人もいましたので飼い主さんがそれでもよければ付けなくてもいいと思います。
先生から、胸腔チューブの提案でした。
実はこの提案は少し前にもされていたのですが、当時の私自身は
可愛い夢真に人工的なチューブを付けるなんて痛々しくて見られないよ!
夢真だってわけがわからないまま胸から管が伸びてたら嫌に決まってる!
可哀想だから胸腔チューブなんて絶対つけたくない!
と、思っていたので当時の提案は聞くだけ聞いて保留のままでした。
そして胸腔チューブを付けることのデメリットも説明されました。
胸腔チューブを付けた場合、負担が減るのは確かなのですがデメリットもあります。
まず、チューブを取り付けるのには胸の横を少し切って穴を開けて、肋骨の隙間にチューブを通します。
なので、全身麻酔をかけることになります。
それから、チューブを付けた箇所から感染症にかかる恐れもあるので注意しなくてはなりません。
そして、チューブを付けた後も、これは個人差があるのですが胸水の状態によってはドロドロだったりする場合があります。
ドロドロしていればその分チューブが詰まりやすくなるので、チューブの交換が必要になります。
チューブの交換は早い子だと1週間くらいの子もいますが、長い子だと3ヶ月に一度とかの子もいます。
夢真ちゃんがどれくらいのペースになるのかは、こればかりはチューブを付けてからじゃないとわからないのですが…。
最初に提案された時とは筆者の考え方も少し変わっていました。
正直まだ夢真の体からチューブが出ていることを想像するだけでも嫌だ。
でも、抜いても抜いてもすぐ胸水が溜まって、一瞬楽になってもまた数日で呼吸が苦しくなって、辛そうな夢真を見ているとこのままでいいのかな、とも思っている。。。
この日、先生も提案しただけで結論を急ぐようなこともなかったので、帰ってからじっくり、ちゃんと考えてみますと言う結論になりこの日の診察は終了しました。
帰宅してからも、一旦呼吸が落ち着き、少し食欲と元気が戻った夢真を撫でたり吸ったりしながら夢真にひたすら問いかけました。
ゆまちーは、胸にお水溜まって苦しいよね?
(両脇腹を撫でながら)ここにね、チューブを通すとね、毎日おうちでその苦しくなるお水をね、ママが抜いてあげられるんだって。
でもね、ゆまちの可愛い体に、小さいけど穴を開けて、チューブがぶら下がることになるんだって。
夢真はどうしたい…?
・・・・・
当然ながら、夢真はしゃべって答えてくれることもありませんし、普段は仕草や表情で何を求めているのか察することができてもこればかりは夢真がどう捉えているのかは想像もできませんでした。
当たり前だけど、夢真に病気や手術のような難しいことはわからないし、飼い主が決めなくてはならないのです。
チューブを付けるのか、付けないのか。
チューブが出ている痛々しい姿を見たくない。なんて勝手なことを言っていないで、どちらが夢真にとって最善なのか。
嫌でも判断して、選択しなくてはならないのが飼い主です。それが、飼い主の責任です。
筆者自身の気持ちなんて二の次で、夢真自身が少しでも良くなる方法を選択して決定する。
自分の選択によって、今後の夢真の生活が、生きていく上での苦痛が変わってきます。
私は、夢真が一番今まで通り、幸せに暮らせることを願っているよ。