正直すごく抵抗のあった胸腔チューブについて真剣に考えることにしました。
病院で胸水を抜いてもまた水が溜まり、わずか数日で苦しくなってしまう現状。
それだったら胸腔チューブを付けて自宅で毎日水を抜けるようにした方が夢真も過ごしやすくなるのではないか、病院に通う回数も減るし負担も減るのではないかと考え方が変わってきました。
そして訪れた次の診察日。
この時もやはり前回から5日で呼吸が苦しそうになり訪れることになりました。
じゃあ、今日もこれから鎮静をかけて胸水を抜いていきますね
あの…胸腔チューブなんですが、付けてあげようと思うんです。
やっぱり胸水を抜いてもらっても、数日ですぐに息苦しそうになって辛そうな夢真を見ていると、手術してチューブ付ける負担よりも、自宅で毎日水が抜けて少しでも過ごしやすくなるならその方がいいのかと思いまして…
…!
そうですね、胸腔チューブは僕も付けてあげた方がいいと思います。
胸水の原因は主に2種類あるのですが、ひとつは心臓疾患の場合。
心臓疾患の場合は、もう手に負えないくらいの症状を除けば病状が良くなることが多く、病状が良くなれば胸水も溜まらなくなってきます。
もうひとつの原因は主に悪性腫瘍で、夢真ちゃんがこちらになります。
悪性腫瘍に関しては、非常に残念ながら症状は進むことはあっても良くなることはほとんどありません。
だから悪性腫瘍が原因で胸水が溜まっている子の場合は胸腔チューブは付けてあげた方がいいと思うんです。
今日も胸水抜くときに鎮静をかけるので、そのまま手術が出来るかどうかの血液検査もしちゃいましょう!
本当はそろそろ抗がん剤を投与するサイクルですが、抗がん剤よりも胸腔チューブが優先です!
先生も内心は胸腔チューブを付けた方が良いと思っていたみたいで、こちらから話し出すまでは何も言ってこなかったのですが、胸腔チューブをつけようと思うと話した途端に説明をしてくれました。
抗がん剤投与よりも優先てことは、夢真のことを考えると胸腔チューブはやはり付ける方が夢真のために良かったのかもしれない。もっと早く決断してあげれば良かったなと思いました。
ちなみにこの日の胸水量は左95cc,右110cc。今までは左>右の胸水の量でしたがなぜか逆転していました。胸水の色も以前よりまた濃くなっており、炎症がまた起きてきていることを表していました。
そして気になる手術ができるかどうかの血液検査の結果です。
白血球が2800でした。この数値だとどちらにしても抗がん剤は投与できませんでした。
血糖値が少し高くなっていましたが大きな問題になるような数値ではありませんでした。
少し貧血気味で、肝臓の機能は以前より低下していました。しかし腎臓の数値はなんとか正常値。
手術するにあたって重要な血液凝固時間を図る数値は、なんとかクリア。
他、手術するための血液に関する数値は見事にクリアしてくれました。流石頑張り屋さんのゆまち!
検査の結果、手術はできそうです!
なるべく急いだ方がいいので、3日後にねじ込みましたがこの日に来れますか?
実は夢真がお世話になっているこの病院、いつもめちゃくちゃ混んでいて急な手術なんて本当はできないくらいの忙しさだと思うんです。
そんなめちゃくちゃ忙しくて予定も詰まっているだろうに夢真のために無理やり時間をこじ開けてくれました。
ッ!ありがとうございます!
その日は絶対開けます!連れてきます!
ただ、何度も説明している通り、この手術も毎日水が抜けるようにはなりますが、決して寿命を伸ばすとかそういった手術ではありません。
少しでも夢真ちゃんの生活の質(QOL)を上げてあげて、なるべく今まで通りに過ごせるようにする手術になります。
はい!
それでも、夢真が少しでも生活がしやすくなるならその方がいいと思うので
ぜひ、お願いします!!!
そう、手術をしても決して病気が治るわけではありません。
普段の生活が少し楽になるというもの。それは筆者もわかっています。
病気が良くなるとしたら抗がん剤が効いてくれる時。
しかしそれはそれで、チューブを付けることによって夢真の毎日の生活が今よりも少し以前のように近づくのなら、チューブは付けてあげた方がいいと思いました。
もちろん手術をすることによってリスクはあります(前回の記事に記載した通りです)
夢真自身も術後はチューブの存在が気になったり、嫌がったりするかもしれません。
ですが胸水が溜まってきた時の夢真の苦しそうな、辛そうな姿。虚ろな表情、食べたくても食べれないごはん。
そんな夢真を見ているとリスクはあれども、自宅で毎日胸水が抜けて少しでも楽になってくれるならチューブを付けた方が良いと筆者は判断しました。
いよいよ次回は胸腔チューブ設置手術です。